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2011年3月19日土曜日

ハウスメーカーの震災対応


3月19日の昼下がり、私宛に一本の電話が入りました。約10年前、ダイワハウス時代に担当させていただいた白河のお客様からです。今回の地震で内外部の壁にヒビが入る等の損傷を受けられた様です。

お話を伺うと、どうやら、ダイワハウスの初動が遅いことにご不満の様子。我々工務店と違って、施工棟数も多いですし、何より、大工さんなどの“実働部隊”が無いのですから、致し方無い気もします。ただ、工事課や設計課には建築士の有資格者がたくさん在籍しているのも事実。そのメンバーで、お客様宅の応急判定をすることも出来たのではないかな、と思ってしまいます。

その後、気になったので、当時担当させて戴いたお客様にそれぞれ電話をしてみました。あるお客様は、「壁にヒビが入ったり、サッシが開かなくなったりで、余震で家が潰れるんじゃないかと、不安で。。。。」と仰っていました。余りに不安で、震災から2日位は避難所で過ごしたそうです。ヒビの状況や、当時の施工スペックなどを考えると、特に問題は無い様なので、「それなら、特に問題ありません。安心してください。」とお伝えしました。「専門家からのその、一言が欲しかったのよ!」と大変喜んで戴きました。

もちろん、現場も見ないで“安心”などと言うべきではないことは重々承知です。が、それで安心して戴けるなら少しはお役に立ったかなと思います。後日、お伺いをして、一通り点検させて戴きました。内外部に多少の亀裂があるものの、基礎などの構造上主要な部分への損傷はなく、改めて安心である旨をお伝えいたしました。帰り際、震災から10日目にしてやっと訪れたダイワハウスのサービスマンとすれ違いました。怪訝そうに私の顔を見ていたのが印象的でした。

我々、プロの目から見るとなんでもない建物の損傷もお客様にすれば重大な問題。我々が一言「安心です」とお伝えするだけでも、負担が軽くなる様です。これを機に、「応急危険度判定士」の資格講習を受けようかなと考えている今日この頃です。

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