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2011年6月12日日曜日

絵ろうそく

6月3日。友人であり、師であり、仲間であり、恩人であり。そんな大切な方の一周忌だった。遠方の為、仏前に線香を手向けるのもままならない。妻とあれこれ相談して、線香と絵ろうそくを送ることにした。

本来この季節であれば、もう少し待って福島の桃や野菜を送るところだ。が、今年はこの原発騒ぎでそうもいかない。私自身は、市場に出回っているものであれば安全だと考えている。しかし、受け手側が私と同じ考えだとは限らない。今朝の産経新聞。「千玄室氏の一服どうぞ」の一節、「とかく何事も自分本位の好き嫌いできめようとし、自分の思いだけで相手のことを思わずにきめつけて、自分が良い子になろうとする。」というのが胸に響く。

会津の絵ろうそくは、蒲生氏郷の統治時代にその起源をもつという。半年も雪に閉ざされる会津。京都から赴任した氏郷は、冬場、仏前に花を手向けることが出来ない会津の人々を思ってせめて花の代わりにと絵ろうそくの普及を図ったのだろうか。

早く原発事故が収束に向かい、かの故人に福島の海の幸・山の幸を送れる日が来ることを祈るばかりである。